Tokinoyado Sumire

この宿は提供するサービスの内容やスタンスが次の3点である。 それが非常にはっきりしており、宣伝内容からも読み取れる。 ・2人一組で行く所である。 ・夕食に美味しい牛肉料理を食べに行くところである。 ・食事の前後は積極的に何かをするのではなく、ゆっくりとし充分眠るために行く所である。 要するに、はっきり言って入口の間口は広くはないのだ。 グループ旅行、家族旅行、宴会をしに行くような宿ではないことが読み取れる。 米沢の有名牛肉店の令嬢が立ち上げた宿である。 夕食は基本が鉄板焼き、すき焼き、しゃぶしゃぶの３種の会席から選択することになる。 18:00~19:00の間にスタート。 自分達は品数を少し減らすがメインのステーキをヒレにランクアップするコースを選択した。 具体的献立は他で多く照会されているので詳細は省略する。 メインのヒレステーキは大変よく、牛出汁の茶碗蒸しトマトソースがけや〆の焼きおにぎりの牛スープ茶漬けも上品で斬新で美味であった。 注文としては、ブリスケットのビーフシチュウに最後のソースをぬぐう小さなパン片があるとよかった。 酒類も色々とあるが、あくまで料理を楽しむための用意であり、非常に多種類とは言えない。 酒を飲みに行くところとのコンセプトではないからだと思う。酒がメインの呑み助には少々不満が残るかもしれない。 自分が経験した牛肉料理としては一番ランクが高いと位置付けする。 朝食はスタートが他の宿に比べると遅く、８：３０~９：３０ 内容はこのクラスの値段としては並みかなと思う。 献立の特徴としては、牛肉ソーセージ、牛の様々な部位の煮凝りが付く。 また、汁は山形名物牛の芋煮（醤油味）でこれは自分の好物。 夕食後のデザートとお茶、朝食後のコーヒーはロビーのソファに移動して提供される。 部屋はそれぞれ仕様が異なるが、いずれも非常にシンプルで最低限のものしかない。清潔で広いので圧迫感がなくゆったり出来る。 テレビは寝室はもとより館内に無く、部屋に用意されているのはビール等（有償）が用意されている冷蔵庫とCDプレーヤー（数種のCDは準備さ れている）だけ。 wifiはどこでも通っている。週末夜はピアノコンサートもあるようだが、部屋のCDプレーヤー以外に準備されているのはロビーの若干の図書、雑誌、新聞（部屋に持ち帰り可。）だけである。 温泉浴室も規模は大きくないが、清潔に保たれている。源泉温度が低いので沸かし湯とのことだが、温度管理も良い。 但し、１０室×2人＝２０人の定員一杯が宿泊し、同時に浴室を使うと少々容量不足となるかもしれない。 アメニティー類も一通りのものは置いてあり、自分は充分と思うが、他の高級旅館などのように様々なものがあるわけではない。 ほとんどの人が自分の車で訪れるとのことだが、山形駅西口への無料送迎がある。 迎えは14:20でそれ以降16:00までは宿泊予約時に相談して依頼。 送りは10:00と11:00宿発でチェックイン時に予約する。 時間については、要確認。 料理のメニューは季節ごとに変るとのことなので、我々は別の季節に再訪を考えることにしていう。 何処かのおもてなしで有名な日本旅館のように、客とのコミュニケーションにより何を望んでいるかを推し量り忖度するような事はしない。 また、何処かの有名高級チェーン宿のように、様々に凝ったレプリカがあったり、宿泊中に行うお薦めイベントが用意されているものでもない。 これらが旅館を評価する重要な要素だとの価値観だとここに宿泊しても良い評価は出来ず満足出来ないだろう。

周囲には何もない静寂な宿、そして米沢牛尽くしがウリとの事ながら、さほど印象に残る一品はなかったように思います。 非常に残念であったのは朝食会場での朝の一時でした。隣室の中年女性のひっきりなしに続く大声での会話が鳴り響く中では、落ち着いて朝の一時を楽しむどころではなくて。 これは客側のモラルの問題ながら、ホールスタッフの気遣いが一切なく、本当は場所を変えて欲しい…との気持ちが強くありました。 また早朝夫が大浴場へ向かう時にすれ違った、若い男性スタッフ。 客側が「おはようございます」と挨拶をしているに関わらず、反応がなかったとの事。 ただそこにいるだけでは仕事をしていないのも同じである。 愉しみに遠方から出かけたにしては、大変残念な気持ちでのチェックアウトとなってしまいました。